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第3章 進化


 月曜日、林は結構忙しい一日だった。帰りの電車に乗ったのは七時半ぐらいだった。アパートにつくと、奈々子のメールが届いた。

 「昨日、返事できなくてごめん。今もう家についたの♥♥♥」

 「今ついたばっかり、弁当たべてるよ。今どこ?会いたかったけど」

 「家よ♥ 今日は無理(;_;) 本当は会いたくて」

 「無理しないでいいよ。愛してるよ♥」林が踏ん張って初めてのハートマークをつけた。

 その後、奈々子からメールはしばらく届いてなかった。

 再度、メールが届いたのは十一時すぎだった。

 「お(^o^)や(^O^)す(^¡^)みぃ(^-^)ノ゙」だけだった。

 林もすぐに返事したけど、ちょっと腑に落ちなかった。

 水曜日の夕方、林はいつもより早く仕事を片付け、六時半に電車に乗った。

 山科駅ホームについた時、奈々子の電話がかかってきた。

 「今日また残業、英会話教室は多分いけないわ」

 「それは残念ね、何時ぐらい終わるの」

 「わからないけど、いつもなら八時ぐらいで終わる」

 「今日会えるの」

 「終わったら会おう」

 「終わったらメールして」

 「分かった。メールするよ。いかないと上司に怒られる」

 「じゃ、またあとで」

 「バイバイ」
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