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二人の家庭事情


 林は携帯をマナーモードに設定し、駅前の牛丼屋で軽い夕飯を済ませ、英会話教室に向かった。

 授業中何かも携帯を見た。授業の終わり頃、奈々子のメールがやっと来た。

 「これから地下鉄に乗る。待っててね♥」

 授業が終わった後、林は地下鉄(京津)山科駅の切符売り場で待っていた。

 10分ほど経つと、奈々子が駅から出てきた。

 「お待たせ」奈々子が嬉しそうな顔をしていた。

 奈々子は今日私服だった。長袖のしま模様ニットワンピースにニットの帽子、グレーのエナメルのハイヒールサンダルを履き、大きめなバーバリーのチェックの鞄を持ち、メガネをかけていた。

 「お疲れ様、残業大変じゃない」

 「そうね、前に手がけたIPOの新興企業が、銀行の追加融資に断れ、上場を断念することになった。その後始末を今しているから、先週から特に忙しかった」

 「今日もメガネ。目が充血してるよ」林はすかさず奈々子の手を握って心配そうに言った。

 「パソコンを毎日見てるから、そうなるよね」

 「夕飯食べたの」

 「まだけど、ちょっとパンをかじっただけ」

 「どうする?」

 「夕飯家で食べる、お母さんと約束したから」

 「この間、お母さんに怒られたの」

 「それはそうさ、怒られたよ」奈々子は少女のように無邪気に笑った。

 「僕のアパートに来ない」

 「今日は無理ね、土曜日泊まりに行くよ」

 「でも、ナナを抱きしめたい」

 奈々子は黙っていて林についていくだけだった。

 いつものコンビニを寄り、林は奈々子を家に連れていた。

 林と奈々子は熱いキスを交わしたあと、ベッドインした。

 結局、奈々子を家まで送ったのが十二時前だった。

 気がつくと、付き合ってから二ヶ月すぎた。季節も秋から冬になった。林と奈々子の交際は順調に進んでいた。二人が青春を取り戻すように、週二回のペースで林のアパートで熱い愛を交わした。林は少しずつ奈々子の性格を知るようになった。多少のわがままの性格は林にとっては許せる範囲、頑張り屋という性格がかなり好きだった。掃除、洗濯などの家事は完璧にこなし、多少の潔癖とも言えるほどだった。今の仕事が大好きで結婚しても続けたい。「稼いだお金を家計に入れるから家事と育児を手伝ってね」と林に無理矢理認めさせた。料理に関しては到底上手とはいえない。それほど裕福とはいえない家庭で育てたか、今の仕事で生きるすべを身につけたか、ケチではないが、お金を使うにはかなりの計画性を持っていた。林が奈々子を愛してやまないもう一つの理由は奈々子が見た目に寄らずかなりのエッチ好きだった。毎回のように精一杯応えてくれた奈々子が林の男性本能を刺激し、時には彼女に癒しをもとめていた。

 それと同時に、奈々子の家庭事情も知るようになった。奈々子は二人兄弟で、5才上の兄がいった。奈々子が10才の時、両親が離婚した。その後、父が再婚をし、二人が父にあったこともないし、今は奈々子だけ年に一度ほど電話をかけるくらいだった。父からの養育費と母のパートのお金で兄弟を苦労して育った。奈々子の母は兄弟にかなり厳しく接していた。勉強のことももちろん、すべてのことも厳しく要求されていた。苦労したおかげで、兄は神戸の国立K大に進学し、奈々子は関西の有名私立D大に進学できた。兄はK大を卒業したあと、有名なY新聞社にカメラマンとして就職し、5年後退社し、フリーのカメラマンとして世界を飛び回っている。奈々子も兄とほとんど連絡を取れず、年に1回か2回ハガキか電話で実家に連絡する程度だった。奈々子は高校まで母におびえながら生きてきた。大学時代になってからは、親子の関係もよくなり、就職した後は奈々子のことにあまり口を出さなくなった。林は奈々子が母におびえていることを何度も感じていた。

 林も兄弟二人、姉がいた。姉が結婚してから親元を離れ、今は林の実家に親二人が住んでいた。みんな上海にいて、特に気を使う必要もないので、奈々子は林の家族のことを気にしてなかった。林が興奮すると声が大きくなることに奈々子が何度か指摘した。中国人という理由か、長く一人暮らしというか、林は料理がうまく、その上、奈々子の手料理に口出しもしたりする。奈々子にとって、折角作った料理に文句を言われると腹立つのが当然だが、プレッシャーでもあった。熱愛している二人にとっては、多少のすれ違いはさほど問題にならなかった。わがままを言っても、林がいつも許してくれる包容力と優しさに奈々子が十分に満足している。もし林が日本人であれば自分と付き合うことはないだろうなという劣等感を奈々子は抱いていた。

 十二月の中旬の土曜の夜、林と奈々子はいつものように英会話教室に通った。授業が終わった後、林のアパートに行った。家に着くと、奈々子が話を切り出した。

 「今度のクリスマスどうしよう」

 「どうしたい。ナナと一緒にいればなんでもいいよ」

 「ユーちゃんがミンに会いたいって言ってた」

「ナナが大丈夫なら、僕は別にいいよ」

 「じゃ3人クリスマス・イブでパーティしよう。それでいい」

 「えぇ〜、イブの日」

 「彼女が是非ミンを会いたいって、それに、彼女が一人者で寂しいからイブにパーティしようと提案されたの。私うっかりはいと言ってしまったの。頼みます」奈々子は声を高くしてねだった。

 「ナナがオーケーを言っちゃったから、反対できないでしょう」

 「ありがとう」奈々子が林の頬にキスした。

 「来年二人で過ごそうね」

 「いいわ。海の見えるホテルにしよう、いや、景色が一望できる温泉旅館にしよう、ハワイでも悪くないね」奈々子が乙女ティックに妄想しながらゆっくりと話した。

 「決めたら教えて、予約とるよ」横にいた林は滅多にない奈々子の乙女劇場を微笑みながら面白そうに見ていた。


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